先週の競馬
まずは土曜日の東京8R。
一週前に落馬事故を起こし心配された藤田菜七子騎手が、リンガスヴィグラスに騎乗しJRA2勝目を挙げました。
元々、余りスタートの良い馬ではないのですが、今回も後方から。
しかし、そこは「直線の長い東京コース」と、腹をくくった騎乗振りには感心しました。
そして、やっぱり綺麗ですねぇ…。
あっ、いや、騎乗フォームですよ(笑)。
あの位置から差し切るのですから、「追える騎手」と言っていいでしょう。
今は新人騎手に与えられた減量特典に助けられているのも事実ですがね。
土曜日の東京メイン『青葉賞(G3)』では1着ヴァンキッシュランと、2着レッドエルディストが5月29日に行われる『第83回日本ダービー(G1)』の優先出走権を獲得しました。
ヴァンキッシュランの勝ち時計は2分24秒2ということで、そのまま走れば本番でも上位争いが可能でしょう。
また、今回は4コーナーでスイッチが入ってしまい、最後苦しくなったので、本番はその辺りを気を付けて乗れる、いい練習競馬になったと思います。
そう言った意味では、力では皐月賞組(ディーマジェスティ、マカヒキ、サトノダイヤモンドら)にはやや劣るのは否めませんが、コースを経験した利を生かせると思うので、他馬陣営から見たら怖い存在になったのではないでしょうか。
そして、日曜日は京都競馬場で伝統の一戦『天皇賞・春(G1)』が行われました。
「まつりだ、まつりだ、キタサンまつり。きょうはユタカさんとお祭りだよ~」
3200mを逃げ切ったキタサンブラックのオーナー北島三郎さんの熱唱に京都競馬場はもうひと盛り上がり。
ある程度、ああ言う競馬も予想されましたが、本当は他の馬に“捨て駒”になってもらって、2,3番手を追走してもらいたかったのですが、ペースも悪くなかったし、馬が気負っている感じが全くありませんでしたからね。
勝てるかどうかは分かりませんでしたが、この馬の力は出し切れるだろうと思いました。
直線で一旦はカレンミロティックに交わされましたが、もうひと伸びできる余力があるのは見て取れました。
しかし、その余力を引き出しきれるかどうかが、騎手の腕ということになります。
見事、鞍上の武豊騎手は天皇賞・春7勝目。
「さすが」の一言ですが、一緒に唄って欲しかったなぁ…『まつり』。
「(表彰式で『まつり』を唄う)練習してる」と言っていたのにぃ…。
サブちゃんと、ユタカさんの『まつり』のデュエットが聴きたい一心で、ゴール前は夢中でキタサンブラックを応援しましたが、2着に負けたのは池添騎手のカレンミロティックでした。
池添騎手と言えば、桜花賞でシンハライトに騎乗し、ジュエラーに僅か2cmの差で2着に敗れていたんですよねぇ…。
そう考えると、ちょっと気の毒な感じですね。
カレンミロティックはパドックを見て、凄くいい雰囲気でしたもんね。
ちなみに僕は、トゥインクルとフェイムゲームもよく見えました。
レースでは、シュヴァルグランの福永騎手が一番いいポジションを取っているように見えました。
中団の内、他馬からのプレッシャーを受けることのないスペースに潜り込み、直線の半ばから外に持ち出しいい脚で伸びてきました。
今回は武豊騎手の絶妙なペース配分に屈しましたが、ジョッキーとしては納得のいく騎乗が出来たのではないでしょうか。
そして、1番人気に支持されたゴールドアクターは、4コーナーで先頭に並びかけましたが、苦し紛れのラストスパートで、最後は12着に後退してしまいました。
パドックから入れ込んでいたし、馬場に出てきた時点で汗ビッショリでした。
まぁ、それでも、毎回こんな感じでもレースではちゃんと走ってくれる馬なので、もう少しいい競馬をしてくれると思いましたが、今回はレースに行っても落ち着きを取り戻せませんでしたね。
吉田隼人騎手のゴールドアクターへの想いの強さが、馬に悪い形で伝わってしまった印象です。
終わってしまったことは仕方ありません。
また、次に向けて二人六脚で頑張って欲しいですね。