先週の競馬

先週の藤田菜七子騎手ですが、まずは土曜東京2Rでネイチャーポイントに騎乗し、見事JRA4勝目を挙げました。

20160528-00000038-dal-000-5-view

ネイチャーポイントは藤田騎手がJRA初騎乗した馬で、その時は接戦の末2着でした。

勝ったのは吉田豊騎手のペニーウェディングだった訳ですが、今回は吉田騎手のシングンガガをアタマ差差し切ってのリベンジです。

それにしても、よく伸びましたねぇ。

残り200mの地点では3着が精一杯かに見えましたが、そこからのひと伸びが藤田騎手の真骨頂ですね。

ネイチャーポイントはゲート内でジッとしていることができなかったり、今回も4コーナーから直線にかけて外、外に逃げるクセを出しており、決して乗りやすい馬ではないと思いますが、藤田騎手とは合うようですね。

今後の活躍に期待したいです。

7Rファーストオーサーは殿16着、8Rケモノタイプはハナを切って見せ場作るも、直線失速して15着でした。

そして、日曜日はダービーデーの東京競馬場13万人を超える観衆の前での騎乗となり、2Rヴィレミーナは9着でしたが、道中の行きっぷりが悪く後方からの競馬となった同馬を直線でよく伸ばしたと思います。

3Rデルマネネはいいところなく16着に終わってしまいましたが、最後はダービー終了後の重賞『目黒記念(G2)』でサイモントルナーレに騎乗し、堂々の競馬で13着。

勝ったクリプトグラムはこれで3連勝。

距離適性と流れも向いた印象です。

20160529-00000005-kiba-000-2-view

いつの日にか、ダービーに騎乗する藤田騎手が見たいですね。

さて、ダービーウィークと言うことで、東京競馬場にばかり目が行ってしまいましたが、土曜日の京都競馬場では障害レースの重賞『京都ハイジャンプ(J・G2)』が行われました。

勝ったのは昨年11月から主戦場をダートに移したニホンピロバロンです。

道中はインコースをロスなく回り、障害飛越も安定していました。

直線で先頭に立つと後続を7馬身突き放しての圧勝。

スタミナも豊富だし、今後のジャンプ界を背負って行ってくれることでしょう。

また、落馬がなく全馬が完走できたのもよかったですね。

20160529-00000507-sanspo-000-1-view

そして、日曜日に行われた『東京優駿・日本ダービー(G1)』。

人気は1番人気ディーマジェスティ、2番人気サトノダイヤモンド、3番人気マカヒキがほぼ横並びでした。

僕としては、サトノダイヤモンドが断然の1番人気に推されると思っていたので、少し意外でした。

史上最高レベルとも呼ばれた今年の日本ダービー、13万9140名の来場者数を記録。

1990年のダービーデーに記録した19万6517名には遠く及ばなかったものの、近年稀に見る大盛況でした。

レースは大方の予想通り内枠からマイネルハニーが先手を取っていきました。

注目は皐月賞で2番手に行ったリオンディーズの出方でしたが、今回はガッチリ抑えて後方からの競馬を試み、直線素晴らしい脚で追い込んで5着には来ましたが、道中力んで走っていたので距離への適性がなかったのかも知れませんし、それは皐月賞を見てても大体想像付きましたよね。

しかし、それでも堂々と2歳王者として、ここに駒を進めて来たのは立派だと思います。

リオンディーズの良きライバルエアスピネルはいい感じで5番手を追走し、「これは一発(逆転)あるぞ」と思ってみていましたが、その直後からサトノダイヤモンド、マカヒキ、ディーマジェスティが続くと言う展開は予想外でした。

鞍上の武豊騎手にしても、もう少し後ろで互いに牽制しあって欲しかったんじゃないでしょうか。

それでも、自身は完璧な騎乗で4着。

「生まれた年が悪かったね」

それに尽きますね。

残り200mで先頭に立ったエアスピネルを残り100mでマカヒキが交わし、サトノダイヤモンドがジワジワと差を詰める。

外からディーマジェスティも跳んできたが3着止まり。

ディーマジェスティにも敗因はありません。

強いて言えば、「生まれた年が悪かったね」と言うことでしょう。

粘るマカヒキをサトノダイヤモンドが捉えたかどうか、と言う所で二頭が鼻面を合わせてゴール。

ゴール板の先でサトノダイヤモンドのルメール騎手が握手を求め、マカヒキの川田騎手がそれに応える清々しい光景が見られました。

20160530-00000035-nksports-000-5-view

「勝っただろう」と思いつつも、心臓バクバクで写真判定の結果を待っていた川田騎手は、掲示板の1着のところにマカヒキの勝利を告げる“3”の馬番が点滅すると、感極まりました。

20160530-00000033-nksports-000-3-view

4年前には単身フランスに武者修行に行ったものの、「お前が乗っているのは(馬ではなくて)犬だ」と地元の騎手にからかわれ、それでも騎乗馬を求めて車で3時間、4時間かけて競馬場に通った。

結果は33戦未勝利でしたが、これを機に一戦、一戦の大切さを知った川田騎手は、翌年から2年連続で最高勝率をマークしました。

わざわざフランスまで行き、犬に乗ることを“無駄”だと考える男には、決してたどり着けない頂でした。

サトノダイヤモンドは8cmの差に泣いて2着でした。

1464561371315

レース中に落鉄(蹄鉄が外れてしまうこと)があったとのことで、その影響があったかも知れません。

落鉄箇所は左後肢と言うことですから、直線で推進力を生む脚になりますから(詳しくは2016年5月12日『手前』を参照して下さい)、陣営にしてみれば「あれがなかったら…」と思いたくもなるかも知れませんが、もしも同じアクシデントがあっても、世代が違えばダービー馬でした。

しかし、これだけのメンバーでダービーを走れたことの方が、ずっと幸運ではないでしょうか。

ダービー馬は毎年、毎年生まれ、中には名前を思い出せないダービー馬もたくさんいます。

ダービー馬にはなれなかったけど、サトノダイヤモンドも、ディーマジェスティも、エアスピネルも、リオンディーズも、第83回日本ダービーの凄さとともに語り継がれることでしょう。

20年後に、若いファンが「今年のダービーは史上最高レベルだぜ」なんて言っているのを聞いて、「お前らはあの時代を知らないからな」と、ニヒルに笑うことでしょう。

今週から新馬戦が始まりますが、デビューを控えた若駒たちは「すげぇ!ダービーすげぇ!」と、1年後のこの舞台に夢を馳せていることでしょう。

18頭の母親たちは、牧場で息子たちの勇姿を涙に揺れる瞳に焼き付けたことでしょう。

「俺もコイツらと走りたかったぜ」

ディープインパクトが呟いた。

ダービーを勝ったマカヒキは運が良かった。

しかし、このレースを感じることのできた全てのものが幸運だった。

心からそう言える『第83回東京優駿・日本ダービー(G1)』でした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です