先週の競馬
先週の藤田菜七子騎手は、開幕週の中山競馬場で土曜日4鞍、日曜日3鞍に騎乗しました。
まずは土曜日、3R(未勝利芝2000m)ブラックモトヒメに騎乗し、好スタートからハナを切っていき前半1000m62秒。開幕週でもありますし、このペースなら逃げ切って欲しいところですが、3コーナーで力尽きて16着。
4R(未勝利ダート1800m)エーブインブレムは中団から差を詰めるも7着。
5R(新馬芝1200m)ダイドマッセルはのんびりしたスタートで後方から13着でしたが、上がり3Fは34・9ですから悪くはありませんでした。
条件が合えば上位争いもできるかも知れませんね。
6R(新馬ダート1200m)シャトーレディーはスタート直後から流れに乗れずに、最後方に大きく置かれ、そのまま殿16着でした。
日曜日は1R(未勝利ダート1200m)セブンハーバーで14着。
3R(未勝利芝1200m)ラブパッションは好スタートを切るも15着。
10R(1600万芝1600m)チェリーヒロインは序盤は好位に取り付くも、ジワジワと後退し4コーナーを回ったときは後方2番手。それでも、直線小さいピッチで差を詰めて、差のない7着に頑張りました。
土曜日の中山メインは『ステイヤーズステークス(GⅡ)芝3600m』。
距離3600mは、障害競走を除けばJRA最長距離のレースということで、12月の名物レースの一つとなっています。
レースはウインインスパイアがゆったりした流れで引っ張り、タマモベストプレイが2番手。
2周目の3コーナーでサイモントルナーレが最後方から一気に先頭を窺うという“悪戯”をしますが大勢に影響はなし。
4コーナー手前で4~5番手を追走していたファタモルガーナが進出を開始すると、レースも動き出します。
これを追って中団に控えていた圧倒的1番人気アルバートが上がって行き、最後はこの二頭の一騎打ち。
一旦は先頭に立ったファタモルガーナでしたが、アルバートが底力を見せて本競走2連覇です。
ファタモルガーナの蛯名騎手は、「これで負けたら仕方ない」と割り切れるくらい、完璧なレースができたのではないでしょうか。
一方、勝ったアルバートは道中、少しレースに集中し過ぎているように見えましたが、1年振りにコンビを組んできっちり結果を出す辺り、さすがムーア騎手ですね。
2番人気モンドインテロも後方からよく伸びていますが、直線の坂が堪えている印象です。
中京では『金鯱賞(GⅡ)芝2000m』が行われました。
前走から引き続き丹羽騎手が手綱をとったマイネルラクリマが前半1000m61・5秒のペース。
かつてのラクリマなら逃げ切っているのでしょうが、直線早々に力尽き殿13着。
これを2番手で追ったパドルウィールが格上挑戦の9番人気ながら2着に粘りました。
展開に恵まれた面もあると思いますが、中京は合っているようですね。
勝ったのは中団から、直線一完歩ごとに差を詰めたヤマカツエースでした。
今回は馬体重20キロ増ということでしたが、太め感はなく体調の良さを表していたのでしょう。
逆に1番人気に推されたヴォルシェーブは、勝負所での反応がこの馬本来のものではなかったですね。
日曜日の中京メイン『チャンピオンズカップ(GⅠ)ダート1800m』は、6番人気のサウンドトゥルーが後方2番手から直線一気に伸びてきて、ゴール前で1番人気アウォーディーを捉えました。
4コーナーも内から巧く馬群を捌き、昨年3着の雪辱を果たす結果となった鞍上の大野拓弥騎手にとっては、会心の騎乗だったのではないでしょうか。
一方、敗れたアウォーディーの武豊は、「ソラを使うのを想定して乗ったけど、それでもすごい止まり方。1角、3角、ゴール手前の3回、気難しさを見せていた。能力はあるので、また次、頑張りたい」とのこと。
「ソラを使う」とは、馬が走ることに集中していない状態のことで、1コーナーと3コーナーのは分かりませんでしたが、ゴール前は素人目には分かるくらい酷かったですね。
弟のラニ(9着)も1コーナー手前からムチを入れ、内田博幸騎手を手こずらせていました。
まぁ、依頼を受けた以上、ジョッキーはそれを頭に入れた上で、勝利に導ける乗り方をしなければならないということでしょうね。