種牡馬も戦ってます
先週のダービーの余韻が残る中、今日から来年のダービーに向けた戦いが始まります。
東京、阪神でそれぞれ土曜日、日曜日に1鞍ずつ新馬戦(メイクデビュー)が行われます。
ここでデビューするのは若駒だけでなく、種牡馬としてデビューする“元競走馬”もいます。
そのうちの一頭は、土曜日の阪神5Rに出走予定のスズカマイゲストのルーラーシップです。
自身はG1は9戦(海外1戦含む)しましたが、勝つことはできませんでした。
しかし、逆に6着が2回ある以外は全て5着以内と、堅実と言えば堅実な訳ですが、このご時世G1勝ちの一つもなく種牡馬になれること自体珍しいことです。
その理由としては、母が稀代の名牝エアグルーヴであると言うことと、父がキングマンボと言うことで、サンデーサイレンスの血が流れていないと言う利点があるからです。
それは、サンデーサイレンスの血がダメだと言う訳ではありませんよ。
サンデーサイレンスの血が優秀過ぎたため、現在残る優秀な種牡馬、繁殖牝馬の多くにその血が流れていますから、別系統の種牡馬と言うのは重宝されるのです。
スズカマイゲストは父同様に気難しいところがあるようですが、そこは戸崎騎手が巧く乗ってくれるでしょう。
日曜日の東京5Rでデビューが予定されているマイネルズイーガーの父アイルハヴアナザーも新種牡馬ですね。
アイルハヴアナザーはケンタッキーダービー、プリークネスSの勝馬と言うことですから、日本競馬への適性が問われますが、マイネルズイーガーの場合は母系がやや晩成な印象があるだけに、この一戦では判断できないかも知れませんね。
いずれにせよ、期待の新種牡馬だけに注目です。
日曜日の東京メイン『安田記念(G1)』は12頭とちょっと寂しい感じもありますが、そのうちの5頭がディープインパクト産駒、フジキセキが2頭、アグネスタキオン、ダンスインザダークが1頭ずつで計9頭が父の父サンデーサイレンスと言うことになります。
ロゴタイプの父ローエングリンはサンデーサイレンスとは無関係ですが、母のステレオタイプの父がサンデーサイレンス。
しかし、1番人気が予想されるモーリスの父スクリーンヒーローはグラスワンダー産駒だし、母の父もカーネギーと言うことで、「サンデーサイレンスの血が入っていない」と記事を書く上でしめしめと思っていたら、父の母の父がサンデーサイレンスでした。
だからと言って、サンデーサイレンスに縁のない香港馬コンテントメントを推すのは安直過ぎますね。
先週サトノダイヤモンドのダービー2着で涙を飲んだ里オーナーと池江泰寿厩舎が、マカヒキでダービーを制した川田騎手を背に、サトノアラジンで安田記念に挑む。
僕は、この“縁”に乗ってみたいと思います。
あっ、そう言えばサトノダイヤモンドもサトノアラジンも、ともにディープインパクト産駒ですね。