ありがとう洛水高校さま
毎年、たくさんの学校に修学旅行で遊馬をご利用頂き、ありがたい限りです。
生徒さんの中には、「仲のいい友達が乗馬を選んだから」とか、「何かラクそうだから」とか、「選択をする日に学校を休んだら勝手に決められていた」とか、悲しくなってしまう理由で乗馬を体験する人もごくごくたまにはいますが、殆どの人たちがとても楽しみにやって来て、いい想い出を作っていってくれているようです。
本日お越し頂いた京都府立洛水高等学校の生徒さんたちも、短い時間ではありましたが、楽しんでいって頂けたのではないかと思います。
こちらの学校は、高校としては珍しく“馬術部”を擁しているということで、部員の方も6名来てくれました。
馬術というのは、僕らの乗馬スタイルである“ウエスタン”とは、ある意味対極にあるのですが、アプローチの形こそは違えど、どちらも目指す先にあるのは「馬と人との信頼関係」であると僕は考えています。
ですから、志を高くする者同士なら、その溝は容易に埋まるはずです。
僕は立場上、どうしても人に教える側に回らなければならないことが多いのですが、自分は馬のことは全く分かっていません。
分かっていないからこそ、勉強するし、悩むし、迷うし、失敗するし、聞くし、学ぶし、感じるし、毎日少しずつでも前進したいと思っています。
ですから、馬を知った気になっちゃっている、“終わった人”とは話をする気にならないのですが、馬術部の彼らとは、「このあと、つぼ八行く?」と言いたい気分でした(笑)。
それと、彼らが来てくれて、とっても有り難かったのが、バンビに乗ってくれたことです。
先週の土曜日に乗ってみた印象として、こちらからの要求に応える準備ができている雰囲気を感じました。
そして今日、その感覚は確信に近いものになりました。
このタイミングは逃したくないので、どこかで(仕事に)使いたいと思っていました。
しかし、なかなか手ごろな場面がなく、半分諦めていたところに絶好の乗り役が現れたという訳です。
馬の状態というのには、大なり小なり波があります。
「今日はチャンスがなかったから、また明日」とした結果、デビューがずっと遅れてしまったり、もう一度同じところにまで上がって来なかった馬もいましたから、是が非でも今日中にデビューをさせたかったんですよ。
まぁ、乗馬上級者に軽く乗られただけなので、通常の業務とは違うのですが、お客さんを乗せたら、それはもう仕事と評価していいでしょう。
僕らは基本的に自分のために馬に乗ることはないんですよね。
お客さんが乗って幸せになる馬を作るために乗るんです。
ですから、いくら自分たちが乗って「いい馬だ、いい馬だ」と満足していても何の意味もありません。
ブルペンでいくら凄い球を投げても意味がないのと同じで、大切なのは実践で結果を出すことなんです。
その大切な結果を出しましたから、今晩のバンビは上機嫌で口数が多くなっていると思いますよ。
でも、ずっとこのままの状態ではいきません、絶対に。
だから面白いんですよね、馬は。