3強物語
“3強対決”
そんな文字をあちらこちらで見かける今年の皐月賞。
3強とは、サトノダイヤモンド、リオンディーズ、マカヒキの3頭のことです。
過去にも、皐月賞を前に3強対決と騒がれた年はありますが、これほどレベルの高いソレはなかったと思います。
ただ、果たしてレース終了後も3強と呼ばれているかどうかは微妙です。
それは、サトノダイヤモンドが1強である可能性も低くないからです。
あの馬が、ここをあっさりクリアしてしまうようなら、5月の日本ダービー、10月の菊花賞も勝ち、史上8頭目のクラシック3冠馬となる可能性はかなり高くなると思われます。
しかし、ちょっと待って下さい。
あっ、いや、ちょちょちょっと待ってお兄さん。
先週(メジャーエンブレム)懲りたんとちゃいますのん?
そうですね、先週も今ごろはメジャーエンブレム1強ムードが漂っていました。
しかも、鞍上はサトノダイヤモンド同様ルメール騎手です。
そして、「サトノダイヤモンドとそれ以外」と「メジャーエンブレムとそれ以外」では、メジャーエンブレムの方が抜けた存在でしたからねぇ…。
今回もデムーロ騎手のリオンディーズが勝ち、2着にマカヒキ。
サトノダイヤモンドは直線で前が開かず、外に持ち出すと物凄い脚で追い込んでくるのですが、3着止まりなんてこともあるかも知れません。
そして、続く日本ダービーでは、皐月賞は不利に泣きながらも、最後に強烈な脚を見せ付けたサトノダイヤモンドが1番人気に推され、2着のマカヒキに5馬身の大差をつけて圧勝。
勝利騎手インタビューを満面の笑みで受けるルメール騎手。
すると、インタビュアーからこんな一言が…。
「先週は涙もあったルメール騎手ですが…。」
先週…そうです。
日本ダービーの一週前、ルメール騎手はメジャーエンブレムでオークスを制し、男泣きに泣いていたのです。
「ハイ。今日ハ涙ナイデス。トッテモHAPPYデス!アリガトゴザオマシタ!!」
喜びを爆発させるルメール騎手。
ひと夏越して成長した姿を見せるリオンディーズとマカヒキ。
リオンディーズは距離適正を考えて菊花賞にはいかず、天皇賞(秋)を目指します。
最後の1冠奪取に燃えるマカヒキは、トライアルを制し1番人気で菊花賞を迎えます。
菊花賞にはサトノダイヤモンドも出走してきましたが、調整が遅れぶっつけ本番となってしまい、目標はあくまでも次のジャパンカップ。
そんな中、マカヒキが順当に勝ちます。
リオンディーズも天皇賞(秋)を、サトノダイヤモンドもジャパンカップを勝ち、再び暮れの中山競馬場で“3強対決”の文字が踊ります。
そんな有馬記念が見られたら最高ですね。
しかし、まぁ、ここまでくると、完全に“予想”ではなく“妄想”ですね(笑)。
ちなみに僕は、4カ月前までは“世代最強”と目されていたエアスピネルの巻き返しに期待します!