種付け
昨日は、人工授精師さんによりますルナともみじへの種付けを行いました。
かつては遊馬にも種馬がおりましたので、種馬を使っての種付けは経験がありましたが、馬の人工授精は初めて見させてもらいました。
注射から伸びたノズルが子宮に届くように探っていき、種馬に比べるとずいぶん簡単に終了した印象ですが、素人では感じ得ない感触を見つけ出しているようでした。
ところで、6月に種付けと言うのは、競馬を嗜んでいる人からすると、少し遅いと感じるかも知れません。
競走馬の生産牧場が種付け、出産で忙しいシーズンと言うのは、2月下旬~4月上旬と聞いています。
馬の妊娠期間はおおむね11カ月と言われています(但し12カ月を過ぎたとしても、特別遅いわけではない)。
ですから、ざっくり言うと4月に種付けをした繁殖牝馬が3月に仔馬を産み、その繁殖牝馬にまた4月に種付けをするといった具合です。
しかし、実際には種付けに最も適しているとされているのは6月なんです。
その理由は、日照時間が長くなるにつれて、奇麗な言葉でいうと「雌馬の恋する気持ちが高まる」とのことです。
ただ、僕は日照時間云々よりも、11カ月という妊娠期間が影響していると考えています。
6月に宿した命が、生を受けた5月には、地力に満ちた新芽が大地を覆い、それを食べた母馬から与えられる栄養たっぷりの母乳で、仔馬は元気にスクスク育っていく。
そんな自然のサイクルが、雌馬の母性を掻き立てるのではないでしょうか。
ともあれ、ルナともみじには丈夫な子を産んで欲しいです。
あっ、その前にしっかり受胎していて欲しいですね。