産経大阪杯のみどころ
春の古馬G1(天皇賞、ヴィクトリアマイル、安田記念、宝塚記念など)に直結する重要な一戦として、昔から豪華な顔ぶれが揃うことで知られる『産経大阪杯』。
本来ならドゥラメンテやリアルスティールあたりも出てきておかしくないレースなのですが、彼らは先週UAEで行われた“ドバイミーティング”に参加し、ドゥラメンテはレース前に落鉄(らくてつ=蹄鉄が外れてしまうこと)するアクシデントがありながら、ドバイシーマクラシックで2着、リアルスティールはドバイターフで初めてのG1制覇を達成しました。
この2頭のライバルとして、ついて行けるかどうかアンビシャスには大事な一戦ですね。
昨春の『共同通信杯』では1着リアルスティール、2着ドゥラメンテ、3着アンビシャス。
1カ月前の『中山記念』では1着ドゥラメンテ、2着アンビシャス、3着リアルスティール。
この2戦だけ見れば実績互角ですが、ドゥラメンテは皐月賞、ダービーの二冠を制し、リアルスティールもG1馬の仲間入りを果たしました。
アンビシャスにしてみれば、「こんな所で負けていられない」という気持ちでしょう。
しかし、現実はそんなには甘くないと思います。
ラニとともにドバイに遠征し、UAEダービーを制した武豊騎手との初コンビとなるキタサンブラック。
この馬は、馬主が北島三郎さんであることでも注目を集めていますね。
他にも、抜群の安定感を誇る皐月賞馬イスラボニータに、昨年大躍進したラブリーデイ(宝塚記念、天皇賞)。
牝馬勢も強力で、ジャパンカップ(G1)を制したショウナンパンドラ。
そのショウナンパンドラとは今回2キロ軽い斤量で出走できるヌーヴォレコルトにもチャンスは十分だし、タッチングスピーチも素質は五分以上。
しかも、鞍上は絶好調の福永騎手。
僕はスピードタイプでありながら、3000mの菊花賞を勝っているキタサンブラックが、阪神内回りの2000mで真価を発揮してくれるのではないかと期待しています。
前半1000mを59秒を切るくらいのペースで引っ張り、そのままのスピードを維持して勝つような競馬が、この馬には最も似合うと考えています。