突然の異常行動

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本日(1月24日)の中京第一競走で、ショッキングな出来事が起きました。

浜中俊騎手の騎乗するマーキークラブ号が、4コーナーを回ったところで内埒(うちらち=コースを仕切る内側の柵)から外埒(そとらち=コースを仕切る外側の柵)に向かって暴走しそのまま激突。

浜中騎手がダートコースから芝コースまで飛ばされる事故がありました。

その後の診断によると、浜中騎手は左上腕部の打撲ということで、ひとまずホッとしています。

馬の方も「異常なし」という事ですが、向こう3週間は出走停止の処分が科せられ、それが明けてから平地調教再審査が行われるそうです。

人馬ともにこの経験を生かし、復帰、活躍を期待します。

今回のマーキークラブの逸走(いっそう=コースから外れて走ること)は突然の異常行動と報道されると思いますが、プロであるのならば、馬の行動に”突然”はあってはならないと思います。

今回の件においても、人馬のファーストコンタクトからその瞬間までの間に、必ずそうなる理由があり、プロであるのならば、それを模索し続けなければいけないと考えています。

また、馬が乗り手の意図に反することを”異常”と表現するのも、プロとしてあってはならないと思います。

そもそも、馬が人の指示に従わないのは自然であり、不自然なことをあたかも自然に見せられるからこそプロなわけですからね。

僕も何度か制御不能に近い状態に陥ったことはありますが、もちろん馬には何の異常もありませんでしたよ。

今も遊馬で活躍してくれている馬の中で、ネネという牝馬がいるのですが、彼女もその一頭です。

あれはネネが1歳の秋でした。

とても物覚えのいい馬で、とんとん拍子で馴致(じゅんち=初期調教)も仕上げに入ろうかというときに、初めて人間という異物を背中に乗せて歩いた感触が恐怖感を抱かせるものだったのでしょう。

興奮状態に陥り2、3度尻っ跳ねをしたので、馬場の中央に誘導しようと左手綱を引いたら、グーッと右に寄れてきました。

ここままだと右足を柵に押し付けられて潰されてしまうと思い、鐙から足を抜いてできるだけ高く掲げました。

おかげで僕は無事でしたが、ネネは自爆。

ここでさらに興奮して、もう一暴れされていたら落馬していたかも知れません。

もしも、あそこで僕が落馬していたら、ネネの背中に人を落とす感触を記憶させてしまいますから、僕らには落馬は許されません。

あの時は、運よくネネの優しさに助けられましたが、全ては僕の油断が引き起こした出来事でした。

もちろん、その時は「突然の異常行動による一瞬の出来事」だったんですよ。

そもそも、馬が人の指示に従わないのは自然であり、不自然なことをあたかも自然に見せられるからこそプロなわけですからね。

僕も何度か制御不能に近い状態に陥ったことはありますが、もちろん馬には何の異常もありませんでしたよ。

今も遊馬で活躍してくれている馬の中で、ネネという牝馬がいるのですが、彼女もその一頭です。

あれはネネが1歳の秋でした。

とても物覚えのいい馬で、とんとん拍子で馴致(じゅんち=初期調教)も仕上げに入ろうかというときに、初めて人間という異物を背中に乗せて歩いた感触が恐怖感を抱かせるものだったのでしょう。

興奮状態に陥り2、3度尻っ跳ねをしたので、馬場の中央に誘導しようと左手綱を引いたら、グーッと右に寄れてきました。

ここままだと右足を柵に押し付けられて潰されてしまうと思い、鐙から足を抜いてできるだけ高く掲げました。

おかげで僕は無事でしたが、ネネは自爆。

ここでさらに興奮して、もう一暴れされていたら落馬していたかも知れません。

もしも、あそこで僕が落馬していたら、ネネの背中に人を落とす感触を記憶させてしまいますから、僕らには落馬は許されません。

あの時は、運よくネネの優しさに助けられましたが、全ては僕の油断が引き起こした出来事でした。

もちろん、その時は「突然の異常行動による一瞬の出来事」だったんですがね。

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