ゴールデンウィークに向けて
ゴールデンウィークに向けて、着々と準備を進めているトレッキングサポート遊馬です。
僕は今日、ルナ、チョコ、ホタルの三頭に乗らせてもらいました。
まずは、ルナですが、今朝は氷点下まで気温が下がったため、いきなり騎乗するのは負担が大きいので、最初に調馬索(ちょうばさく=馬を円周上で調教するために使用する8m程の紐 )を使用しました。
調馬索の解説は、また日を改めてアップすることがあると思いますので、今回は割愛させて頂きますが、この調馬索でいきなりやらかしてしまいました。
僕とルナはこれが初対面だったわけですが、最初から不用意に調馬索を伸ばしてしまい、馬を円周上に乗せる前に出口に向かって一直線に走られてしまい、抑えきれずに放馬(ほうば=馬が人の手から離れて逸走してしまうこと)させてしまいました。
再度、馬場に戻して今度は調馬索を短く使い、僕を中心に円を描くように誘導し、そこからジワジワ伸ばして行こうとしたのですが、拳二つ分伸ばした辺りでまたしても力づくで振り払われてしまいました。
放馬というのは、力づくで歯向かえば人間から解放されるということを馬に教えてしまいますので、ホースマンとしては絶対にやってはいけません。
僕も今度は放しまいと頑張ったのですが、勝てませんでした。
おかげで新品の革手袋が…
この通り。
腹いせにヒゲ二本抜いてやりました。
ウソですよ(念のため)。
3回目はスタッフの協力もあり、無事効果的な調馬索がかけられました。
そして、馬場内で馬装(ばそう=鞍やハミなどの馬具を装着すること)し、乗馬しました。
この方法は、僕が素性を知らない馬に乗るときによく使うのですが、調馬索でしっかりと人馬の関係が築けていれば、フリーに近い状態であっても、馬装が完了するまで中立していられるはずだし、それは乗馬そのものをある程度受け入れたことになると思います。
もちろん、それでも油断は出来ないのですが、ルナはすんなりと乗馬させてくれました。
ただ、まだまだエネルギーを蓄えていましたから、キャンターには卸さず、ウォークからダグまでで反応を確認しました。
柔らかく乗っている時は、とても従順で押し手綱(曲がりたい方向の反対の首に、手綱を当てて壁を作ること)だけで機敏に反応してくれるのですが、ちょっと強めの指示を与えると反発してくるようなところがある印象です。
まぁ、今後はこういう面を出さないように教育していかなければならないのですが、ホースマンの教材としてはいい馬だと思います。
続いて、チョコという騸馬(せんば=去勢された牡馬)です。
こちらもまずは調馬索から。
こっちは手慣れた感じで応えてくれましたが、逆に馬装は少し拒みました。
ただ、これは乗馬を拒絶していると言うより、中立を嫌っているようでした。
騎乗の際も、僕の右足を鐙(あぶみ)にかける前に馬が動き出してしまいました。
これも、やってはいけないことなんですがねぇ…。
まぁ、徐々に直していきたいと思います。
乗り味としては別段クセはなく、ゴールデンウィークから戦力として働いてくれるのではないでしょうか。
あとは、引き馬の際に引き手よりも前に行こうとするところがあるので、勘違いさせないように注意を払わなければならないですね。
必要があれば、痛みを伴う躾も求められるかも知れません。
最後に乗らせてもらったのはホタル。
この馬は、過去に二回くらい乗った事があったし、営業経験もありますから確認程度と言うことで。
数日前から乗り運動をされており、気温も上がって来ていましたから、調馬索は使わず軽く引き運動をしてから乗馬。
少し臆病なところはありますが、これは本能的な部分ですから仕方ないと思います。
でも、ビクッとなることはあっても、その場から逃れようとするわけではないので、全然問題ないですね。
キャンターに卸してもテンションが上がることなく、しっかりと指示を待ってくれていました。
調教師(あかねちゃん)がいいんですね。
また、先月17年間絶対的エースとして遊馬を牽引してくれたエルメスが他界し、先行きに不安を抱くスタッフの心中を察してくれているのかも知れませんね。
『北の国から2016』
主役を狙うホタルです。