ガス抜き
今日はチョコとルナの“ガス抜き”をしました。
ガス抜きというのは、人間でいうストレス発散のようなもので、日常会話でも「最近、仕事、仕事でパンクしそうだったから、ガス抜きにイルカと泳いできたよ」なんて、よく聞きますよね。
ただ、僕らの場合、発散させればいいと言うものではなく、発散させつつも常に乗り手が主導権を取っていなければいけません。
ですから、馬に気持ちよく走られたのでは、逆効果だと僕は考えています。
その辺を注意しながら、まずはチョコから。
ルナの方が先に繋ぎ場に並んでいたので、ルナからにしようかと思ったのですが、一昨日乗った感じではチョコの方が扱いやすそうだったので、僕自身の体を先に慣らしておきたかった訳です。
何せまともに乗るのは十年振りですからね。
チョコは“乗り馬”としてはこれといった問題はありませんね。
ただ、“乗せ馬”としてはやや不安もあります。
それは、一昨日よりは幾分マシになっていましたが、引き手よりも前に行こうとするところがあるんですね。
あっ、引き手と言うのは、馬を引く時に使用する綱のことなんですが、ここでは「馬を引く人」の意でつかわせてもらっています。
引き馬の際、馬と引き手のポジションは、引き手は馬の左側に立ち、無口から真っ直ぐのところに右手を置き、高さは肘の高さにあり、その状態で全くテンションのかからない状態が理想だと考えます。
あっ、こんな感じです。
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これはレース終了後だし、しかも負けてガッカリしていますからこんな感じですが、レース前にこれだったら走る前から負けですね。
競走馬は引き手が引きずられるくらい元気じゃないとダメですが、乗用馬、とくに遊馬のように初心者対象にトレッキングを体験して頂くような施設では、引き手の一歩後ろから、歩くペースを引き手に合わせられる馬でないと仕事を任せられません。
そう言った意味では、チョコはまだそのレベルには達していません。
しかし、それは僕がセーブしたからであり、ゴールデンウィークまでまだ二週間もありますからね。
明後日には、上記のクセは解消されるでしょう。
続いてルナですが、こちらは一昨日に二度放馬して、馬にしたら僕には完勝したという意識があったであろうと思われましたし、チョコに比べて身体の使い方が柔軟なので、かなり負荷をかけた運動をしてもダメージが残らないだろうと判断し、ガッツリ乗り潰してやりました。
ルナの方も、最初に馬場に入れて引き運動をしていたら、時々僕を無視するような態度を見せていましたが、運動後は僕の後ろをトボトボ付いてきていました。
こちらは、あとは実戦に近い形で乗っていくだけですね。
それにしても、いい馬ですねぇ。
一昨日、オーナーが「乗用馬の品評会に連れて行ったけど、85万しか値が付かなかったから連れて帰ってきたんだ」と言っていて、そのとき僕は「妥当な線じゃないかなぁ」と思いましたが、ジックリ乗ってみたら「なるほど、これは85万じゃ手放せないな」と思いました。
今からデビューが楽しみです。